ドリブラーへのタイプ別対処法

フィジカルドリブラーには正面コースをつぶす

「ドリブラー」と一言にいっても様々タイプがあり、対処方法も変わってくる。
フィジカルコンタクトが強い、スピードが持ち味、テクニックで相手を翻弄…
それぞれ対応できるようにしておくことが必要だ。

まずはフィジカルでごりごり押してくる選手。つまりパワー自慢のドリブラーへの対処法。
そんじょそこらのタックルなどびくともしない、猪突猛進的なタイプだ。

こういった選手の場合は、まず正面のコースはめっぽう強いので開けないようにする。
正面のコースを消しながら、サイドへ追い込んでいく。
相手が突進をやめ、後ろを向いたり、横に逃げたりすればディフェンス側の勝利だ。

やってはいけないのは体を近くまで寄せること。
後ろを向いた状態だと、ディフェンス側の体を利用してターンし、
強引に抜きにかかられてしまう可能性があるので注意。

足の速い選手には腕をうまく使え

スピードスターのような足の速いタイプのドリブラー。
ディフェンス側にとっては最も恐れるタイプの選手だろう。

ディフェンス側の反応が少しでも遅れると、前にボールをポーンと出し、
脚力での勝負に持ち込もうとする。
相手も自分の長所を最大限に生かそうとするから当然の方法だ。

足の速さが劣っていると追い付きようがない。

そうならないようにするには、そもそも自分の後ろに行かせない、
ボールを出させないのがポイントだ。

まず縦突破を防ぐために、相手との間合いをいつもより多めにとること。
通常1.5mくらいなら2m程度。30%増しくらいがいいだろう。

相手がボールを前に蹴りだしたら腕や肩をぶつけ、スピードを落とさせる。
そして、腕を使って進行の邪魔をする。
手で腕やユニフォームを引っ張ったり、いかにもな進路妨害はファウルを取られる恐れので注意だ。

余談だが「アルゼンチンのサッカーは腕でやる」という話を聞いたことがあるだろうか?
もちろんサッカーは足、胸、頭やるのが主だが、プロのトップレベルの選手は腕をうまく使っている。
相手にいいプレーをさせないよう腕を工夫して使う。

相手のドリブルの妨害、ディフェンスにいい場所を取られないようにするため、
こぼれ球の競り合い時など。

もちろん、あからさまにではなく「うまく」使うのだ。
そのへんがサッカー大国アルゼンチンの強さの秘密なのかもしれない。

テクニックタイプには「ボール」をよく見ること

テクニシャンタイプのドリブラーについては、
相手のフェイントなど技巧に惑わされないようにすることが重要だ。
相手の狙いはこちらが動き出した方向とは逆の動きをし、入れ替わることだ。

そのためにフェイントを入れたり、足を前に出したりと小細工をしてくる。
しっかりと自分の間合いで勝負できれば大丈夫。

相手の体や足の動きに惑わされることなく、しっかりとボールを見る。
ボールを触るときがチャンス。足を出していこう。

ボールのみに集中することが重要だ。